方言を共通語として使っていることもある

ビジネスの場面では、ちょっとした言葉の使い方によって誤解が生じて、相手に悪い印象を与えてしまったり、打ち合わせにミスが出たりすることがあります。
そのため、できるだけお互いにとって明快で理解しやすい言葉を選ぶことが重要です。

その点でちょっと気を付けたいのが、方言です。
もちろん、方言というのはその土地の言葉として守られるべき文化ですし、他の土地に行ったからといって絶対に直さないといけないものでもありません。
しかし、相手に理解できない言葉、場合によっては異なる意味合いに取られてしまう言葉が方言として使われていることもあります。
意図していなくても誤解を生じさせるケースがあるという意味で、方言には注意した方が良いのです。

自分では標準であるとか、誰が聞いても分かるだろうと思っている言葉が、実は方言だったということがあるものです。
こうした言葉は話している人も疑うことなく使っていますので、思わぬ誤解を生じさせる可能性が高いです。
もしくは、話していることが単純に通じないということもあります。

誤解を生みやすい方言とは?

方言を話したとしても、たいていはあまり理解されないという程度で終わりますが、場合によっては異なる意味に捉えられてしまうものもあります。
たとえば、東北などではよく「ゴミをなげる」という言い方をします。
これはゴミを捨てるという意味なのですが、そのまま聞くと道端などに文字通りゴミを投げるように受け取られてしまいます。
マナー違反の行為をするように勧められているのかと勘違いされることもあります。

他にも、「だから」という相手の話に対して相槌を打つ言葉も使われます。
これは「そうだよね。」とか「分かる」という肯定の意味で使われるものですが、他の地域では「だから」という受け言葉だと、どちらかというとネガティブな印象、冷たい印象を受けることが多いです。
言い方にもよりますが、ちょっと気を付けたい言葉でもあります。

また、中部地方では、「えらい」という言葉をよく使います。
「今日は外回りの仕事が多くてえらい」といった感じで使うのですが、この意味は「疲れた」とか「しんどい」というものです。
「偉い」という意味ではないので、知らない人に使うと何か子ども扱いしているような感じを与えてしまうので誤解を生むかもしれません。

他にも関西で聞かれるのが「なおす」という方言で、これは修理するという意味での直すではなく、単に片づけるということを示す言葉です。
そのため、「プレゼンで使ったプロジェクター、なおしておいて」と関西出身の人に言われても、壊れているということではなく単に片づければいいということを覚えておくといいかもしれません。

    © 2015 - 2025 すぐに使える!マナー大全 All Rights Reserved.